こども家庭庁概算要求、7兆7436億円 「国力の基盤につながるこども施策」訴え
2026年09月05日 福祉新聞編集部
こども家庭庁は8月31日、2027年度予算の概算要求を公表した。一般会計と特別会計の合計は26年度当初予算比2480億円(3・3%)増の7兆7436億円。そのうち高市早苗首相肝煎りの「『強く豊かな日本』投資枠」は1225億円に上る。「国力の基盤につながるこども施策」という表現を初めて使い、こどもや若者に投資する構えだ。自殺防止や生きづらさを抱えた若者の居場所づくりにも新規事業を用意した。
こども家庭庁の人員体制も29人の純増とした。増員の主な内容は12月に施行するこども性暴力防止法の実施体制整備に4人、こどもの自殺対策に2人、発達障害児支援に2人などとした。
予算の新規事項で目立つのは自殺対策の交付金創設で、約10億円を要求した。今年4月に施行された改正自殺対策基本法により、自治体が協議会を設置できることになった。特に自殺未遂者のフォローが大きな課題だ。
この交付金で協議会の設置や有効な支援手法を得るための実証事業を促す。こどもや若者(29歳まで)の自殺者が20年からの累計で約2万人という事実を重くみた。
若者支援にピアサポ
住まいや就労先を確保できず孤立した若者(主に15~29歳)の支援にも新たに11億円要求した。
民間団体と連携して支援する自治体に最大5000万円を補助する。生きづらさを抱えて苦しんだ経験のある若者をピアスタッフとして既存の相談拠点に配置することなどにより、若者が相談しやすい環境をつくる。
そうした拠点がない自治体に対しては校内カフェなどを新たに構築することを支える。補助額は最大1500万円。この新規事業は「若者政策地域実装推進事業」(仮称)と呼ぶ。生活苦から闇バイトなどに手を染める若者が後を絶たないことを受け、超党派の議員連盟が提案していた。
医療的ケアの体制強化
医療的ケア児法が改正されたことにも対応する。重症心身障害児が支援対象に加わったことも踏まえ、保育所に看護師を配置したり巡回して支える仕組みをつくったりする予算を拡充した。
乳児院や児童養護施設でも医療的ケアの必要なこどもの受け入れに必要な予算を計上した。社会的養護施設については、里親支援の強化やこどもの性被害防止のための備品の購入を予算で支える。

