避難所の要介護者ケア 4者が協働、感染対策と簡単入浴で国土強靱化大臣賞

2025年0512 福祉新聞編集部
レジリエンスアワードのウェブサイト

企業2社、研究機関、社会福祉法人の4者による、避難所の要介護者の感染対策と簡単入浴を実現する取り組みが4月22日、「ジャパン・レジリエンス・アワード」(レジリエンスジャパン推進協議会主催)の国土強靭化担当大臣賞に選ばれた。アワードは防災、減災、国土強靭化に寄与する先進的な取り組みを表彰するもので、今年で11回目。

ベッドに寝たままぬれずに洗身でき、持ち運びも可能なシャワー「switleBODY」(シリウス)と、高い除菌、抗菌効果があり、成分の99%が水で肌や口腔にも使えるMA―Tシステム採用の要時生成型亜塩素酸イオン水溶液「MA―T」(アース製薬)を併用することで、避難所で要介護者や障害者らが体を清潔に保ち、感染対策や衛生保持ができる。介助者の負担も軽減され、仕切りがあればプライバシーも保護できる。

実際に特別養護老人ホームで試用してきた社会福祉法人弘陵福祉会(兵庫県)の溝田弘美理事長は「入浴が難しい重度の利用者にとっての新たな入浴方法で、20分程度で体を洗うことができる。災害に備えて普段から使いたい」と話している。

現在、switleBODY専用のMA―Tを開発中で、6月以降にセットで販売される。避難所はもちろん、介護施設や自治体での導入も見据えている。

  • 購読のお申し込みはこちら

おすすめコンテンツ