「困難女性支援法」施行見据え 支援調整会議を設置(豊島区)

2023年1026 福祉新聞編集部

東京都豊島区は10月12日、困難女性支援法に基づく全国初の支援調整会議「すずらん・ネット会議」を立ち上げた。今後、定期的に開催して意見交換を行い、啓発イベントの共同開催などを検討していく。

 

豊島区では高際みゆき区長(当時副区長)を中心に、10代、20代の若年女性が抱える社会的課題解決を支援するため、2021年1月、女性のみの「すずらんスマイルプロジェクト」を発足。全国の自治体で初めて、無料で生理用ナプキンを提供するなど、支援実績を積み上げてきた。

 

今回立ち上げた支援調整会議は、すずらんスマイルプロジェクトの構成メンバーに加え、民間の支援団体や庁内の男性職員も参加している。

 

12日の会合では、若年女性に限らず若者にシェアハウスなどの居場所を提供する団体や、妊産婦支援をする団体、外国人女性を支援する団体など参加12団体との顔合わせと意見交換(非公表)が行われた。

 

冒頭のあいさつで高際区長は「生きづらさを感じる若年女性たちは、行政からは見えにくい。どうつながるか、どんな支援につなげられるかといった課題を話し合っていきたい」と述べた。

 

各団体の代表者からは「自治体は硬いイメージが強く相談しづらい」「支援団体同士が顔を合わせることで互いに支援をつなぎやすい」といった意見が上がっていた。

 

同区によると、今後民間支援団体と連携したイベントの実施や、若い世代を巻き込んだ当事者目線の情報発信などを企画していくという。