「誰でも通園制度」を議論 こども家庭庁・有識者検討会が初会合

2023年1013 福祉新聞編集部

保護者の就労要件を問わず時間単位で保育施設を利用できる「こども誰でも通園制度(仮称)」の創設に向け、こども家庭庁は9月21日、有識者検討会の初会合を開いた。12月に来年度取り組むモデル事業の運用方針を中間的に取りまとめる。

 

保育団体の代表や本年度の未就園児預かりモデル事業に参画する自治体の担当者、学識者ら計18人で構成。座長には秋田喜代美・学習院大教授が就いた。

 

0~2歳児で約6割を占める未就園児に対し、保育所や認定こども園が専門性を発揮して、こどもの育ちの保障や保護者の孤立を防ぐことが誰でも通園制度の狙いだ。

 

制度の本格実施の前段階として、全国31自治体が本年度、保育所などの空き定員を活用した未就園児の預かりモデル事業に取り組んでいる。

 

この日、同庁は制度の検討状況を明らかにした。現行の給付とは別に、子ども・子育て支援法に新たな給付を設けることを想定。0歳6カ月~2歳児の未就園児が対象で、市区町村が指定した保育所や認定こども園、幼稚園を時間単位で柔軟に利用できる。一定の権利性を持って全国の市区町村で利用できる体制を目指し、国が予約管理や請求書発行などの機能を備えた基盤システムを整備することも検討する。

 

来年度は制度の本格実施を見据えた形でモデル事業に取り組む。参加自治体数を拡充し、1人当たり「月10時間」の利用を補助対象の上限に設定して取り組む方針を示した。

 

意見交換では、王寺直子・全国認定こども園協会代表理事はこどもの育ちを支える観点から、上限の月10時間では「とても足りない」と訴えた。

 

志賀口大輔・日本保育協会前青年部長は育児に悩みや不安がある家庭の利用を念頭に、「特定の保育者が連続して関わっていくことで効果が高まる傾向がある。専任の保育者を安定して配置できるような仕組みを検討いただければ」と要望した。