1~4月、介護の倒産50件超え 過去最多を記録(東商リサーチ)
2024年05月22日 福祉新聞編集部東京商工リサーチは13日、今年1~4月に倒産した介護事業者が50件を超え、過去最多を記録したと発表した。
同社は介護保険制度が始まった2000年から負債が1000万円以上の倒産を対象に集計している。今回の発表によると、同期間で倒産した介護事業者は51件と前年よりも16件増えている。これまで最多は20年の43件だった。倒産した事業者の内訳は、訪問介護22件▽通所・短期入所介護19件▽有料老人ホームとその他5件――だった。
24年の介護報酬改定はプラス1・59%で、介護職員の処遇も2・5%改善した。
しかし、他産業では5%を超える賃上げが相次いでいることから、同社は賃金格差の広がりに歯止めがかかっていないと分析。上半期の倒産件数も過去最多を更新することが確実だとして、「介護業界の淘汰とうたが急速に加速している」と指摘している。