〈福祉新聞フォーラム〉いまさら聞けないスマホ術 業務での使い方、AI活用術を解説

2026年10月21日 福祉新聞編集部
講師の増田さん

 「第11回福祉新聞フォーラム」が7日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。本紙連載執筆者のスマホ活用アドバイザー、増田由紀さんが「いまさら聞けないスマホ術」をテーマに、スマートフォンを業務に活用する方法などについて講義した。2部に分けたフォーラムの内容を振り返るとともに、参加者の関心が高かったAI(人工知能)の活用術について講演の要旨を紹介する。

 第1部では、福祉新聞紙上で連載中の「いまさら聞けないスマホ術」を振り返り、記事に掲載した基本操作や活用例のうち、仕事に役立つ項目を取り上げた。

 基本操作では、連載で扱ったアプリの切り替えやスマホに届いたQRコードの読み取り、音声入力、単語登録などを解説。長い部署名や定型文の登録で入力の手間を減らせることや、グーグルレンズによる書類の文字の読み取り、外国語の翻訳を紹介した。

 また、連載の内容を福祉施設での活用に結び付け、利用者との会話を広げる方法として、古い写真をスマホで見せたり、ストリートビューで故郷の風景を見たりする例を挙げた。LINEを通じ、施設入所後も知人との交流を続ける使い方にも触れた。

 防災に関する連載記事も振り返り、災害用伝言ダイヤル「171」の体験や、緊急連絡先の事前登録の大切さを伝えた。

 第2部は「AI、LINEの活用術」と題し、業務での具体的な使い方を解説した。

 LINEの使い方では、友だち登録した相手の表示名に「スタッフ」といった目印を付けると、見分けやすくなると説明。変更は自分の画面だけに反映される。

 写真の共有に関しては、アルバムにまとめる方法を示した。ただし、アルバムを削除するとほかの参加者も見られなくなるため、個人の写真整理と混同しないよう注意を促した。

 グループ内で、短い返事やスタンプが続くと大事な連絡が流れる事例を紹介。その対策として、誰が反応したかも確認できる「リアクション」の利用を提案した。

 聴講者からは「仕事でもプライベートでもAIには無関心だったが、使ってみようという一歩を踏み出すきっかけになった」(50代男性、東京都)との感想が寄せられた。

 一方、「便利そうだが、セキュリティー面での不安は残る」「業務で何に使ってよくて、何に使ってはいけないのか、法人内での線引きが必要と感じた」(40代女性、同)との声もあった。

講演要旨 AIの活用術

スマホを片手に、熱心に講義に耳を傾ける参加者ら

 AIを使いこなせれば、仕事で使える文章や画像なども簡単に作れます。
質問は3段構えで

 まず「私はこういう仕事をしています」と、自分の立場を伝えます。次に「〇〇をしてほしい」とお願いし「△△という形で答えてほしい」と指定します。最初はこの3段構えで頼んでみてください。

 例えば、業務で使う場合、「施設便りの文章を作って」だけでは、何を作ればいいのか分かりません。

 「私はデイサービスの職員です。『施設便り』に載せる秋祭りのお知らせを、家族が読むことを考えて、柔らかい言葉を使い200字ぐらいで作ってください」。これぐらい具体的に伝えると、結果が変わってくると思います。

会話を重ねる

 文章ができたら「これをA4サイズ縦の、楽しそうなチラシにして」と、続けて頼んでみましょう。気に入らなければ「もう一度作って」と伝えます。何回やり直しを頼んでも問題ありません。 

 1往復で終わらず、「それはもう試した」「こういうケースだとどうか」と、もっと会話を重ねてみてください。「私はこう思う」と自分の意見を入れることで、より〝現場で使える〟ものになります。

具体的に尋ねる

 別のケースも考えてみましょう。利用者家族から同じ質問を何度もされ、心配な気持ちは受け止めたいけど、ほかの業務もあるので話を切り上げたいということがありますよね。

 そんなときはAIに状況を具体的に伝えた上で、「失礼にならない言い方を考えて」と頼んでみてください。

 出力された結果は、もしかしたら自分では思いつかなかった表現があるかもしれません。「こんな風に伝える方法があるんだ」と気付くこともあるでしょう。

 手書きのメモを写真に撮り、「文字に起こして」「まとめを作って」と頼む使い方もあります。AIが間違うことはありますが、自分で入力するより早いと思います。

最後の判断は自分

 ただ、個人が特定できるIDやパスワードの入力は避けてください。AIは相談相手の1人です。回答をうのみにせず、自分で確かめ、自分がいいと思ったものを採用する。最後の判断は自分自身で責任を持つようにしてください。

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