厚労省概算要求、1.4%増の34兆7929億円 人手不足対策に重点
2025年08月30日 福祉新聞編集部
厚生労働省は8月26日、2026年度予算の概算要求を公表した。一般会計総額は25年度当初予算比1.4%(4865億円)増の34兆7929億円。予算資料の冒頭で「労働供給制約社会へ本格的に突入する」と明記し、人手不足対策に重点を置いた。医療、介護、障害福祉分野の賃上げや物価上昇の反映は事項要求とし、要求金額は示さなかった。
高齢化に伴う自然増は3516億円で、内訳は医療が2300億円、障害福祉が1100億円、その他が150億円。こども家庭庁の自然増400億円を含め、政府全体で4000億円に収めた。
ただし、今後の予算編成過程でこれに物価上昇分を加えると、最終的に4000億円を上回る可能性もある。
多機能化・省力化
人手不足が深刻であることを真正面から受け止めたのが今回の特徴で、キーワードは「多機能化・省力化」「外国人」だ。多機能化とは、人口減少地域にある事業所の機能付加を指す。
例えば、訪問介護事業所がゼロの町村は全国に約100ある。そうした地域の通所介護事業所が訪問介護もできるよう、電気自転車の購入費用などを補助する事業を始める。
訪問介護の仕事の一部を民生委員やボランティアに振り分けることで、ヘルパーが介護に注力できるよう負担軽減を図る「タスクシェア・タスクシフト」も新規事項だ。
介護ロボットや情報端末の活用による生産性向上も加速させる。障害福祉分野は、高齢者介護に比べて浸透の途上にあることから、その導入支援に係る費用として6億円を新たに計上した。
外国人は「獲得強化」
外国人を介護の担い手とする方針は、これまでの「受け入れ」から「獲得」へと新しいステージに移る。
海外に出向いて情報収集したり、送り出し機関と関係を築いたりする介護福祉士養成施設に対し、都道府県を通じて補助する新規事業「獲得強化事業」に2億3000万円を計上した。また、来日した外国人の日本語学習や日本への定着を支える既存事業についても、それぞれ予算を拡充する。