「OTC類似薬」に追加負担 改正健康保険法が成立
2026年06月07日 福祉新聞編集部
市販薬と成分や効果が類似する「OTC類似薬」について、患者に追加負担を求める健康保険法などの改正案が5月29日の参議院本会議で賛成多数により可決、成立した。施行は一部を除いて2027年4月1日。
立憲民主と公明の両党はこの追加負担による受診控えが起きないよう求めたほか、高額療養費制度について「家計に配慮すべき」との文言を追加する修正案を提出したが、否決された。
立民、共産、れいわ、社民、24年末の高額療養費制度見直しの際は与党だった公明の各党は政府原案に反対した。衆院では立民と公明が合流した中道改革連合が政府原案に賛成。立民、公明、中道の3党の足並みがそろわないことを印象付けた。
生活困窮者に窓口を
28日の参院厚生労働委員会は、19項目の付帯決議を採択した。高額療養費制度については、家計消費への影響を緩和する効果がある点にも着目して見直すよう求めた。
また、高額な医療費などによって生活困窮に陥った患者や家族が相談できる窓口を整備し、そうした人への支援制度を周知することも盛り込んだ。
一部の薬剤に追加負担 高校生までは対象外
改正法は「OTC類似薬」を処方された患者に薬剤費の25%の追加負担を求める制度を新設する。「一部保険外療養」と呼ばれるもので、27年3月の開始を目指す。
鼻炎、胃痛など薬剤約1100品目を想定する。生活保護受給者や高校生年代までのこどもは追加負担の対象外だ。
医療費の自己負担に上限を定める高額療養費制度をめぐっては、長期治療患者の家計への影響を考慮することを改正法に明記。それでも負担増による悪影響を懸念する声は収まらなかった。
自己負担の上限額は所得区分に応じて政令で定め、今年8月から上がる。政府は25年8月からの引き上げを目指し24年末に見直し案を示したが、患者団体の反発を受けて再考を迫られていた。

