「ケアの中心は病でなく人」イタリアの精神医療改革を学ぶセミナー
2026年03月12日 福祉新聞編集部
イタリアの精神医療改革を参考に、日本でも強制されない医療を目指そうというセミナーが2月26日、横浜市内で開かれた。神奈川県弁護士会の主催。イタリアで精神科病院の廃止に携わったロベルト・メッツィーナさん(精神科医)が講演し、日本の精神科病院に入院した当事者と意見交換した。
メッツィーナさんは単に病を治療するのではなく、患者の人格や生活そのものに関わる姿勢が精神医療には求められると述べ、「ケアの中心は病ではなく人だ」と訴えた。
そのためには病院を廃止するだけでなく、患者の自由を尊重して必要なサービスを柔軟に提供できるシステム作りが肝要だとし、当事者の声に耳を傾ける場を地域ごとにつくるようセミナー参加者に提言した。
その当事者の立場として精神科病院に入院した経験を持つ岡﨑順子さん(社会福祉法人SKYかわさき職員)と小暮勝さん(同)が登壇。岡﨑さんは「入院中は、とにかく誰かに話を聞いてほしかった」と回想した。
病院ではなく24時間いつでも入れる避難所のような場が地域にほしいと話す岡﨑さんに小暮さんも賛同し、「そうした地域をつくる上で、当事者の力をもっと生かしていきたい」と話した。メッツィーナさんは「日本の精神医療は良い方向に向かうと感じた」と述べた。

