全産業水準の賃金実現を 障害福祉8団体が自民党調査会で要望
2026年06月17日 福祉新聞編集部
自民党の障害児者問題調査会(髙鳥修一会長)が5月19日に開かれ、団体ヒアリングを行った。出席した日本知的障害者福祉協会、全国身体障害者施設協議会などが8団体で実施した最新調査を基に全産業と遜色ない処遇水準の実現、食費など物価高に対する財政支援の拡充を要望した。
調査は4~5月に行い、1442事業所が回答。83%が処遇改善加算の最上位の区分1を取得し、85%が2025年度補正予算の賃上げ支援事業を活用していた。それらにより26年度の賃上げ率は4・74%となったが、全産業の5・05%より低い。
厚生労働省によると、25年の障害福祉分野の賃金は全産業より7万7000円低く、前年より差は1000円縮まったが、依然として格差がある。
8団体はこうした苦境を訴え、人材確保に向けて基本報酬や加算の大幅な引き上げを求めた。26年度臨時障害報酬改定などによる処遇改善施策が介護分野と異なるため、障害福祉と介護の両サービスを提供している法人では持ち出しで対応しているケースもあり、制度間の施策を一元化することも要望した。
調査では食材費、調理員費、業務委託費も高止まりしていた。入所施設の食費と光熱水費は1人当たり月5万8771円で、基準費用額(5万5500円)を上回っていることも分かり、8団体は基準費用額や食事提供体制加算の増額は必須だとした。また、障害報酬に賃金や物価のスライド制を導入することも提案した。
ほかに出席団体から、不適切事業所への対策は一律に全事業所を対象としないこと、障害者控除額を最低賃金上昇に合わせて拡充することを訴える意見があった。建築費急騰に伴う施設整備補助の強化、障害報酬の2年ごとの改定を求める発言もあった。
髙鳥会長は「障害福祉分野も人材確保が非常に大変な状況で、いかに処遇改善を進めていくかが課題だ」と述べた。

