保護司の受任消極的86% 内閣府が36年ぶりに調査
2026年02月15日 福祉新聞編集部
内閣府はこのほど、犯罪や非行をした人の立ち直りを支える更生保護制度に関する世論調査の速報値を発表した。仮釈放の人らと定期的に面接する民間ボランティアの保護司について「引き受けたくない」との回答が86・4%に上った。
1989年11月に同じ質問をした際、「引き受けたくない」は59・2%だった。36年ぶりに調べた結果、保護司がさらに敬遠される姿が浮かび上がった。内閣府は3月に確定値を発表することにしている。
引き受けたくない理由(複数回答)と、保護司を増やすために国がすべきこと(複数回答)は今回の調査で初めて質問した。
それぞれ「犯罪をした人とどう接すればいいか分からない」(57・3%)、「保護司に報酬や手当を支払う」(60・3%)が最も多かった。
保護司の認知度は66・8%で、2018年に実施した同種調査の57・4%から上昇したが、自分が引き受けても良いと思えるほど深く知られてはいないことが示唆された。
内閣府に調査を依頼した法務省保護局の担当者は「保護司の活動内容を具体的に伝えきれていないと受け止めた。保護司がより活動しやすい環境を整えて発信していきたい」と話している。
保護司は法務大臣の委嘱を受ける非常勤の国家公務員で、無報酬。5万2500人の定数に対し、現任者は約4万6000人。その8割が60歳以上だ。
25年12月には改正保護司法が成立。任期を現行の2年から3年に延ばし、担い手確保をテコ入れする。報酬制を導入することも検討課題に上がったが、この改正では見送った。
調査は25年11~12月に実施。全国の18歳以上の3000人に郵送し、1534人から回答を得た。

