ネット利用する高齢者、認知症リスク3割低下〈千葉大予防医療センター〉

2025年1015 福祉新聞編集部
インターネット利用と認知症の関連(千葉大発表資料より)

高齢者がインターネットを利用することにより、認知症リスクが約3割下がる可能性があることが、千葉大予防医学センターの研究で分かった。外出や交流の少ない高齢者で効果が大きいことから、インターネットが認知的刺激、社会的つながりを補う手段になり得るとしている。

研究では自立して生活する高齢者5451人を最長5年半、追跡調査し、学歴の高い人や、中程度の人口密度の地域に住んでいる人でも、効果が大きいことが分かった。

これはデジタル機器の操作に慣れていることなどが影響していると考えられるため、インターネットを活用した認知症予防を進めるには、誰もがスマートフォンやパソコンを安心して学べる環境づくりが欠かせないとしている。

また、インターネットを使っていないことが社会全体に与える認知症リスクの割合は、推計で18・6%。認知症の危険因子として知られる喫煙(14・1%)、社会的孤立(9・6%)と同程度以上の影響があると考えられるとしている。

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