熊本・和水町と8福祉法人が福祉避難所立ち上げ訓練

2024年1217 福祉新聞編集部
訓練には和水町の職員も参加した

熊本県内にある社会福祉法人など8法人は11月26日、同県和水町で大規模地震を想定した訓練を行った。同町役場の職員も含めた30人が参加し、高齢者や障害者を受け入れる福祉避難所の立ち上げに向けた手順などを確認した。

県では2020年7月の豪雨災害をきっかけに、県内の社会福祉法人でつくる経営者協議会が「県災害派遣福祉チーム」(DWAT)を設置。本部事務局を社会福祉法人リデルライトホームが担っており、今回はDWATに登録する一部法人が参加した。

訓練は午前9時55分ごろに和水町で震度7の地震が発生したという想定で実施した。一般避難所に支援が必要な高齢者や障害者がいたことから、同町がDWATに応援を依頼。オンライン会議で、運営スタッフの派遣や必要な物資などについて話し合った。

その後、同町が福祉避難所に指定している社会福祉法人青いりんごの会が運営する障害者入所施設に、DWATのメンバーが簡易ベッドなどを搬入。開始から2時間ほどで無事に福祉避難所を開設し、訓練は終わった。

企画したリデルライトホームの木村准治事務長は「実際に訓練をすることで、自信につながった。事前の打ち合わせを含め、町役場の職員らと顔の見える関係になれたのも大きい」と振り返る。

今後もほかの自治体に働き掛け、福祉避難所の立ち上げや、避難所からの退所支援ができることをアピールしたいという。