都立児相、37年ぶりに設置 練馬区子ども家庭支援センターと同施設に

2024年0530 福祉新聞編集部
都立児相の子ども家庭支援センターと同一施設内の設置は都内初だ 

東京都は練馬区立子ども家庭支援センター(子家セン)と同一施設内に都立練馬児童相談所を6月1日に開設し、3日から来所相談を受け付ける。都立児相の設置は1987年の多摩児相以来37年ぶり11カ所目。子家センと同じ施設内の都児相設置は都内初だ。

緊急受理会議を合同で実施したり、援助方針を迅速に共有したりするなど都区で緊密な連携を図り、虐待の未然防止や重篤化を防いでいく。

練馬児相は練馬区役所近くの施設の2階に入り、1階が子家セン。管轄区域は練馬区。児童福祉司ら職員は総勢80人強を見込む。

児相が管轄する区域の人口について、設置基準を定めた政令ではおおむね50万人以下と示されており、解釈通知では管轄人口の目安を20~100万人としている。

一方、練馬区や渋谷区など7区と島しょ部を管轄する児童相談センター(新宿区)は200万人を超える。こうした背景から、都は管轄区域の見直しや新設などの対応を検討しており、その一環で練馬児相を開設する。

また、2016年の児童福祉法改正で23区でも児相の設置が可能となったが、練馬区は区立児相を設置しない意向を示してきた。積極的な介入が伴う重篤な虐待事案は都児相、育児の不安や悩みなどへの寄り添い支援は子家センが担う「役割分担」を明確化し、都児相との連携強化が重要だと訴えてきた。

20日に開所式があり、小池百合子都知事や前川燿男練馬区長、都区の関係者ら計約30人が出席。小池知事は「虐待リスクや援助方針を迅速に共有して面接や家庭訪問を共同で行うなど連携を一層強化していく」と述べた。

前川区長は「区児相と都児相が別々に併存している。早急に児童福祉司の育成と交流、施設入所の調整などの課題に都と区が協力して取り組み、広域的な調整機能と専門機能を確立しなければならない」と話した。式典後に内覧会があり、都区合同による緊急受理会議のデモンストレーションが行われた。

都は多摩地域の児相再編を予定しており、31年度までに3カ所増やして7カ所とする計画だ。町田、武蔵野、福生市に新設する。

区立児相は港、荒川、江戸川区など8区が設置しており、10月に品川区が開設する見通しだ。