厚労省60億円が不適切 会計監査院決算報告
2023年11月22日 福祉新聞編集部会計検査院は7日、税金の無駄遣いなどを指摘した「2022年度決算検査報告書」を岸田文雄首相に提出した。指摘は333件、580億2214万円。このうち法令違反や不適切な予算執行は285件、97億6375万円分だった。
厚生労働省分では154件、60億6045万円分を不適切だと指摘し、そのうち146件、37億9856万円分を不当だとした。
福祉関係では、生活扶助費等負担金の算定で年金収入や障害者加算の認定を誤るなどして49件、4億90万円を過大に交付したと指摘。社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金の交付も2件、1959万円が過大だとした。
介護保険関係は、介護給付費負担金(3件、973万円)、財政調整交付金(10件、7031万円)の交付が過大だと指摘。介護給付費にかかる国の負担も1件、4844万円が不当だとした。
障害関係は▽障害児入所給付費等負担金(1件、368万円)▽障害者医療費国庫負担金(1件、5505万円)の交付が過大だと指摘した。また、自立支援給付の訓練等給付費(1件、2154万円)、障害児通所給付費(1件、3822万円)にかかる国の負担が不当だとした。
保育関係は、保育所等整備交付金(1件、372万円)の交付が過大だと指摘した。