女優の矢沢心さん登壇 厚労省が不妊症・不育症フォーラム開催

2023年0208 福祉新聞編集部
経験を語りアドバイスした矢沢さん(中央右)

 厚生労働省は1月27日、不妊症・不育症の正しい知識を広めるためのオンラインフォーラムを開催した。女優・タレントの矢沢心さんが登壇し、自身の不妊治療経験から不妊症に悩む人たちにアドバイスしたほか、一般から募集した不妊症・不育症に関するエピソードを紹介した。

 

 矢沢さんは、結婚後1年が経過しても妊娠の兆候がなく、しばらくは楽観的に考えていたが、診断の結果、妊娠しづらい体であることが判明。4年間の不妊治療を経て、第1子を授かったという経験がある。

 

 治療期間について「長くてつらかった」と振り返る矢沢さん。不妊症は、誰にでも当てはまる可能性があると指摘した上で、治療するに当たっては「パートナーと仲良く歩んでほしい」とエールを送った。

 

 フォーラムでは、不妊症・不育症を経験した一般の人からの11のエピソードを紹介。男性側に原因があったケースや不育症で複数回流産したケース、治療を経て離婚に至ってしまったケースなど、夫婦によって状況がさまざまであることが分かった。

 

 司会進行を務めたフリーアナウンサーの登坂淳一さんは、自身の不妊治療経験を踏まえ「不妊症・不育症の正しい情報は、まだまだ知られていない。厚労省を中心に情報発信して、少しでも悩んでいる人の助けになれば」と話した。

 

 厚労省は不妊症・不育症に関するウェブサイトを開設。不妊治療の基礎知識を学べるアニメ動画を無料で視聴できるほか、不妊治療を経験した夫婦のエピソードを紹介するなどして、普及啓発に努めている。

 

福祉新聞の購読はこちら