「特定地域」の範囲案示す 中山間地域の障害福祉サービス維持へ〈厚労省〉

2026年11月02日 福祉新聞編集部

 厚生労働省は10月20日の社会保障審議会障害者部会に、6月に成立した改正障害者総合支援法に基づいて新設する「特定地域」(市町村の全域または一部地域)の指定基準案を示した。特定地域は人材確保が難しい中山間、人口減少地域の人員基準を緩和し、地域の実情に応じて障害福祉サービスを維持できるよう特例的に設けられ、都道府県が指定基準に沿って指定する。

 指定基準案では、特定地域の範囲について現行の特別地域加算、基準該当障害福祉サービスの対象地域とするほか、都道府県が市町村の意見を聞いた上で、僅少きんしょうの事業所が廃止を検討しているなど、現にサービスの維持が難しい地域も指摘可能とするとした。

 加えて、特別地域加算などと同様の状況にある地域について指標を設けて対象とする。指標は(1)人口8000人未満で人口変化率マイナス10%未満(2)人口密度50人/平方キロメートル未満―とし、いずれかを満たせば対象とする。

 委員から異論はなく、「サービスの質が確保されることが最重要」「サービスへのアクセス、事業所の撤退リスクなどを総合的に判断する必要がある」「設備基準の柔軟化も検討すべき」「指定基準の定期的な見直しも必要」といった趣旨の意見があった。

 厚労省は、特定地域に指定されれば人員基準を緩和できるのではなく、自治体が人材確保や業務効率化などの施策を講じてもなお、サービス維持のためにやむを得ない場合、市町村の適切な関与や配置職員の専門性に配慮することを前提とし、例外的な扱いであることを説明した。

 特定地域の対象となるサービス、人員配置基準、包括的な評価の仕組みは、今後、障害福祉報酬改定検討チームで検討し、来年度施行する。

コメントは受け付けていません。