「人に生かされてる」 元TOKIOの山口達也氏がアルコール依存について講演
2026年06月17日 福祉新聞編集部
男性アイドルグループTOKIOの元メンバーでアルコール依存症の山口達也氏(54)が6日、都内で講演した。バイクの飲酒運転事故を経て神奈川県内のアルコール依存症専門病院に入院し、飲酒が止まって5年半。今の自身について「人に生かされている」と語った。
講演は東京足立病院(平野亘院長)がアルコール病棟開設30周年を記念して企画し、元患者や医療・福祉関係者ら約300人が参加した。講演のテーマは「依存症とともに生きる」。山口氏の経験を分かち合い、今も病に苦しむ人の回復につなげるのが狙い。
山口氏は自宅で1人飲みをするようになった30代後半からの自身について「仲間と飲み歩いていたそれまでと飲み方が変わった。身体は大丈夫だったが、心は壊れていた」と振り返った。
他人と比べることで自己肯定感が下がり、自傷行為のようにお酒を「使用」していたと回想。そんな現実から目をそらし続けて飲酒運転事故を起こし、「初めて助けてほしいと思った」と話した。
転機は20年11月の入院後、オンラインでの自助グループに参加したこと。「ミーティングで人の話を聞いたら『自分と同じだ』と思った。自分を知ることができた」。
そこから始まった回復について「自分に正直になって言葉を持ち、人に伝えると協力者が現れて未来が変わる。人間らしく人と関わることが私を依存症から助けてくれるのでは?」と結んだ。
1958年開院の同院は、96年にアルコール病棟を開設。当初は入院患者が同院の弁当を持って近隣の作業所に通っていた。現在は医師、看護師、精神保健福祉士など多職種でアルコールからのリハビリプログラムを運営し、自助グループとも連携しながら回復支援に取り組んでいる。

