地方制度調査会が介護保険事務を審議 市町村の負担軽減へ

2026年0601 福祉新聞編集部
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 政府の第34次地方制度調査会(首相の諮問機関)は5月20日の第2回総会で、審議項目を了承した。

 人手不足が深刻な市町村の負担軽減に向け、事務の一部を国や都道府県が肩代わりする手法を検討する。事務の領域の一つとして、介護保険を議論する。2027年末をめどに答申をまとめる。

 介護保険は給付と負担の在り方だけでなく、地方自治の点でも大きな曲がり角に来ており、同調査会委員の抱く危機感は強い。

 1月の第1回総会で、全国市長会代表の松井一實委員(広島市長)は自治体の人材不足について「医療・介護・子育て分野への対応に重大な影響を及ぼしかねない状況だ」と述べた。

 同じく委員の一人で、北海道選出の岸真紀子参議院議員も第1回総会で「介護事業をみると分かる通り、ニーズがあっても民間だけでは採算がとれずに空白市町村が生まれている」と報告した。

厚労省「都道府県に積極的な役割期待」

 調査会は2月以降の小委員会で、各省庁や自治体の職員を招いて意見聴取している。要介護認定、事業者の指導・監査といった事務のある介護保険はその中でも注目の的だ。

 3月の小委員会で介護保険を所管する厚生労働省老健局は、市町村の事務の効率化に取り組んでいるとしつつ、「これまで以上に都道府県に積極的な役割を期待したい」とした。

 見直しの方向性はすでに見えている。

 総務省の「持続可能な地方行財政のあり方に関する研究会」は25年6月、要介護認定は「広域で取り組むことが有効」とし、事業者への指導は大都市や都道府県が行うこと、民間法人に委託することが効果的だとした。

広域での運営不可避

 厚労省によると、1741の市町村のうち9割弱に当たる1534は保険者を単独で運営し、残りの207は広域連合か一部事務組合の形式で39の保険者を構成している。

 要介護認定の審査会は1000以上の市町村で共同設置済み。

 介護保険の始まった2000年以降、介護や福祉サービスは住民に身近な市町村が主体的に運用する道をたどったが、今後は広域的に運営することが避けられなくなりそうだ。

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