複数人訪問に経費補助 埼玉ケアマネ殺害事件受け〈厚労省〉
2026年06月15日 福祉新聞編集部
埼玉県でケアマネジャーの60代女性が殺害された事件を受け、厚生労働省は3日、利用者宅へ複数人で訪問する際の経費を補助すると発表した。地域のケアマネジメント提供体制確保支援事業を活用し、ケアマネジャーの安全確保を図る。
埼玉県川口市で1日、90代女性宅を訪ねたケアマネジャーが刃物で刺され死亡した。現場では同居する息子の60代男性も死亡しており、ケアマネジャーを刺した後に自殺したとみられている。
これを受け、厚労省は自治体に対し、ケアマネジャーの安全確保の徹底を求める通知を出した。
複数人で訪問する際の経費については、2025年度補正予算に計上した同事業を活用できると説明。実施主体は都道府県で、国が3分の2を負担する。
このほか介護事業者に対しては、組織として事前にリスク要因を把握するなど必要な体制を検討するよう要請。また、地域の事業者団体や地域包括支援センター、保健所、警察などと日頃から連携し、地域全体で対応するよう求めている。
ケアマネ協会も声明
厚労省の通知に先立ち、日本介護支援専門員協会(柴口里則会長)は2日、同事件について「いかなる事情があっても断固として許されない」とする声明を発表した。
その上で「事件に屈することなく、高齢者とその家族の生活の安寧のため尽力していく」と決意を表明し、訪問時の安全確保に関する実務的支援の強化に向けて必要な取り組みを進める考えを示した。

