30人特養の49%が赤字 通常単価移行の影響も〈厚労省調査〉

2026年0524 福祉新聞編集部

 全国に約500ある定員30人の小規模特別養護老人ホームの49%が赤字であることが、厚生労働省の最新調査で分かった。赤字割合は地域密着型特養43%、広域型特養42%より高い。特に1法人1施設、または地域で唯一の施設はより厳しい経営状況にあった。

 小規模特養は高齢者が少ない離島や過疎地、土地を確保できない都市圏などで特例的に設置が認められた。スケールメリットを生かせないといった事情に配慮し、介護報酬は比較的高い「経過的単価」だったが、2025年4月、離島や過疎地以外にあり、ほかの特養と併設されている場合は通常の基本単価とする見直しなどがあった。

 調査は全国老人福祉施設協議会に委託して25年8~9月に行われ、小規模特養505カ所、地域密着型特養、広域型特養各1500カ所に24年度決算の状況などを聞いた(回収率23~54%)。

 小規模特養が開設された時期は00年3月以前(介護保険法施行前)が40%を占め、所在地は離島、過疎地、中山間地が計24%。1法人1施設は20%で、サービス活動収益は1億~2億円未満が79%だった。

 約5年後の事業について聞くと、現状維持が62%で最多だったが、縮小、休止、廃止を予定または検討しているとの回答が15%あった。理由は「職員、入所者の確保難」「収益が見込めない」が多かった。

 1法人1施設においては67%の法人が赤字。日常生活圏域で唯一の入所系サービスである小規模特養では73%が赤字で、縮小、休止、廃止を想定している割合が29%と高かった。

 一方、25年4月に経過的単価から外れた小規模特養は82カ所。そのうち37カ所(45%)が25年4~6月のサービス活動増減差額が減少した。外れたことで年1200万円減収となった小規模特養もあり、「外されると運営は厳しい」との声も聞かれた。調査報告では「25年4月の通常単価への移行後の経営状況を、引き続き注視していく必要がある」としている。

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