キャリアに見合う処遇を 日本ケアマネジメント学会が提言

2026年0213 福祉新聞編集部
白澤理事長

 日本ケアマネジメント学会(白澤政和理事長)は1月28日、介護支援専門員(ケアマネジャー)の処遇改善などを求める提言を発表した。法定資格をベースにした資格であるにも関わらず、キャリア形成に見合った待遇になっていないと指摘。このままケアマネの減少が続けば介護保険制度そのものの存立を揺るがしかねないと危機感を示している。

 ケアマネジャーは、社会福祉士や介護福祉士などの法定資格を持ち、5年以上の実務経験を持つ人たちが、試験に合格して研修を修了すると取得できる。2018年度には18万9754人にいたが、現在減少傾向にある。

 こうした事態を受けて厚生労働省は今後、実務経験を3年へ短縮するとともに、法定資格の範囲を診療放射線技師や臨床検査技師などに広げる方針を示している。ケアプランの有料化については引き続き検討する。

 提言は、法定資格に上乗せするケアマネは以前よりも高い給与が得られるべきなのに、現実には逆転現象が起きていると指摘。居宅介護支援事業所向けに「介護支援専門員処遇改善加算」を創設し、ケアマネのキャリアアップ要件を設定するよう求めた。また、独居高齢者を担当した際の加算や、地域ケア会議に参加するインセンティブも要望した。

 同日、都内で会見した白澤理事長は「仕事のやる気が出る職場づくりが必要」と話した。

 このほか提言は、ケアマネジメントは公正さが求められる間接サービスであるとして、住宅型有料老人ホームの利用者でも自己負担なしを続けるべきだと主張。国による法定資格の範囲を広げる方針も「ケアマネとしてアイデンティティーを持ち定着してくれるかは懐疑的」と疑問視した。

 同学会は質の高いケアマネジメントの実現などを目的に01年に設立された。ケアマネジャーなど会員は2600人に上るという。

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