介護の処遇改善加算に新区分 生産性向上で上乗せ〈厚労省〉
2026年01月25日 福祉新聞編集部
社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=田辺国昭東京大大学院教授)が16日に開かれ、厚生労働省は6月から開始する処遇改善加算の詳細について説明。生産性向上などに取り組む事業所には処遇改善加算に新たな区分を設けて上乗せする方針を示した。
政府は昨年12月、2026年6月に臨時で報酬改定を行い、介護報酬を2・03%引き上げる方針を決定。介護職員だけでなく事務職も含めた介護従事者を対象に幅広く月1万円賃上げし、さらに生産性向上などに取り組む事業所の介護職員には月7000円上乗せする方針を示していた。
会合で、厚労省は介護従事者に月1万円賃上げするため、既存の処遇改善加算1.~4.の加算率を引き上げると説明。さらに、生産性向上や協働化に取り組む事業所の介護職には、「加算1.ロ」と「加算2.ロ」という区分を新たに設けて上乗せする。
具体的な加算1.ロの加算率は、特別養護老人ホームとショートステイなど17・6%▽老人保健施設9・7%▽デイサービス12%▽訪問介護28・7%。加算2.ロは、特養とショートステイなど17・2%▽老人保健施設9・3%▽デイサービス11・8%▽訪問介護26・6%-となる。
その上で厚労省は、特養などが介護職への上乗せ分を取得するための26年度特例要件について、生産性向上推進体制加算の取得または社会福祉連携推進法人への所属のいずれかとした。
このほか、これまで処遇改善加算の対象外だった訪問看護や訪問リハビリテーション、居宅介護支援については、処遇改善加算を新設する。ただ、ケアプランデータ連携システムに加入することや、加算4.を取得することを要件としている。
いずれにも事務負担への配慮措置として、申請時点で誓約すれば算定可能とする。
会合では期中改定を評価する声が相次いだ。
全国市長会の長内繁豊中市長は「27年度報酬改定を待たず介護従事者などの賃上げを実施することは、人材確保への一助になる」と述べた。しかし、倒産する訪問介護事業者が増加傾向であることから、小規模事業者でも要件を満たせる工夫も必要だと訴えた。
全国老人福祉施設協議会の小泉立志副会長も、処遇改善加算の対象を幅広い介護従事者に拡大したことは現場の士気向上と人材確保につながると感謝を述べた。一方、今後は外部サービス利用型特定施設入居者生活介護も処遇改善の対象とするよう要望した。
日本介護支援専門員協会の濵田和則副会長も、処遇改善加算の要件が拡充されたことを評価。ただ種別によっては申請率にばらつきが出ることを懸念し、柔軟な対応を求めた。

