山梨県がカスハラ無料相談開設 安心できる介護現場に
2024年07月05日 福祉新聞編集部山梨県は6月24日、介護従事者への利用者や家族らからのカスタマーハラスメント(カスハラ)に関する無料相談窓口を開設した。介護現場のハラスメント防止リーフレットも作成した。近年、カスハラが顕在化しており、介護従事者が安心して働ける環境をつくる。
県が介護従事者や介護事業所からメールで相談を受け付け、県弁護士会所属の弁護士につなぐ。無料相談は1案件2回まで。3回以降は個別に行う。
リーフレットでは「コップを投げつける」「性的な誘いをする」などカスハラを例示。3万8000部を作成し、県内市町村、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所などに配布した。介護事業所は県ホームページから入手して活用できる。
介護事業者には必要なハラスメント対策を行うことが義務化されている。カスハラにより介護従事者が精神的に疲れ、離職してしまうケースもあるため、県に対策を求めていた。
県老人福祉施設協議会の石井貴志会長(社会福祉法人緑樹会理事長)は「カスハラは理不尽なことだと、県の対応を家族らに伝えることができる。大変意義がある」と話している。