「処遇改善柔軟に」 福祉懇談会に関係者300人〈全社協〉
2026年11月04日 福祉新聞編集部
全国社会福祉協議会は10月20日に灘尾ホール(東京都千代田区)で、福祉懇談会を開いた。社会福祉関係者や国会議員、厚生労働省、こども家庭庁の幹部ら約300人が参加した。
懇談会は福祉関係者が国に直接要望を伝える場として、2015年から毎年この時期に開催している。開会にあたり村木厚子全社協会長は「少子高齢化や人口減少が進む中、とりわけ命と暮らしを支える福祉分野で、人材不足が深刻になっている」と強調。処遇改善に向けて引き続き協力を求めた。
続いて、全国社会福祉法人経営者協議会の磯彰格会長が、社会福祉連携推進法人への参画を要件に、介護・障害・保育分野の処遇改善に充てる財源を柔軟に配分できるよう、制度の見直しを求めた。現在は分野ごとに支給されるため、法人内で自由に人材を配置することが難しいという。
磯会長は「種別を超えた地域課題への対応と、大規模化・協働化を同時に進めることができる」と述べ、限られた人材を最大限に生かすよう訴えた。このほか、建築費や食費などの物価高騰に対応する財政支援も要請した。
また、全国民生委員児童委員連合会の得能金市会長は、27年に民生委員制度が創設110周年を迎えることに触れ、担い手の確保に向けた負担軽減や活動環境の整備を要望。地域福祉推進委員会の越智和子委員長は、頼れる身寄りのない高齢者への支援体制の強化などを求めた。
来賓として出席した社会福祉推進議員連盟の加藤勝信会長は、物価や賃金が動かなかった時代から状況が変化しているとして、報酬改定の手法を見直す必要性があると指摘。経営難や人材不足など、現場の切実な声を受け止める考えを示した。

