仕事と夢、両立できる職場 「介護WITH事業所」選定(東京都)

2025年0312 福祉新聞編集部

東京都は2月14日、介護の仕事と趣味、夢の実現に向けた活動を両立できる職場環境を整備する「介護WITH事業所」を初めて選定したと発表した。都が今年度始めた、多様な働き方ができる事業所などをアピールする「介護WITHプロジェクト」の一環。

公募の結果、都は9法人13事業所を介護WITH事業所に選定した。奨励金として1法人当たり100万円が支給される。ラグビーのレフェリーや舞台俳優などさまざまなフィールドで活躍する職員がおり、事業所側はシフト調整や長期休暇の配慮などを講じている。

例えば、社会福祉法人善光会が運営する葛飾区の特別養護老人ホーム「バタフライヒル細田」では、2024佐賀国体に出場したライフル射撃選手が所属し、大会参加への休暇を研修とする制度を整備している。

都はこうした事例を発信する「介護WITHポータルサイト」を開設するなど普及啓発に力を入れる。介護業界のイメージアップを図り、人材確保につなげたい考えだ。

都の介護職員需給推計によると、26年度に約2万8000人、30年度に約4万7000人の介護職員不足が見込まれている。