瓜生岩子賞に福島愛育園 130年で児童3200人養育(福島県社協)

2024年1125 福祉新聞編集部
表彰を受ける吉岡理事長(右)

福島県社会福祉協議会は14日の県社会福祉大会で「第32回瓜生岩子賞」に、児童養護施設の福島愛育園などを運営する社会福祉法人福島愛育園(吉岡棟憲理事長、福島市)を選び、表彰した。

同賞は県の社会福祉の先覚者、瓜生岩子(1829~97)の遺徳をしのび、その精神を継承するため1993年に創設された。社会福祉に功績のあった県民を表彰するもので、社会福祉法人の受賞は初めて。

福島愛育園の前身は瓜生岩子が1893年に孤児、貧児を救済するために設立した福島鳳鳴会。人は皆、他人の不幸を平気で見るには耐えられない心があるという意味の「仁慈じんじ隠惕いんてき」の精神を受け継ぎ、130余年で3200人を超える児童を養育した。現在、福島愛育園のほか、保育所、地域小規模児童養護施設、学童保育も運営。育児が困難な家庭、里親などへの支援にも積極的に取り組んでいる。昨年の130周年記念事業では瓜生岩子の功績を広める活動も行った。

吉岡理事長は「瓜生岩子の冠のついた賞をいただき、職員一同喜んでいる。これからも仁慈隠惕の精神を大事にして150年、200年に向けて頑張りたい」と話した。


「福島愛育園」は弊社発行の「社会福祉法人風土記」に「創始者は救世の慈母・瓜生岩」として紹介している。