「職員不足」6割超え 特別養護老人ホーム人材確保調査〈WAM〉

2026年0224 福祉新聞編集部

 福祉医療機構(WAM)が12日に発表した特別養護老人ホームの人材確保に関する調査で、6割以上の施設で「職員が不足している」と回答したことが明らかになった。要因については「低い賃金水準」が最も多く、前年度より1割以上増えていた。WAMは「主な収入源が公定価格で定められる特養では、賃上げに即応するのは困難」とし、処遇改善の重要性を指摘している。

 調査は2025年11~12月にかけ、融資先で特養を運営する3342法人を対象にウェブで実施。935施設が回答した(回答率25%)。施設の形態はユニット型が53%、従来型が34%、その他が13%だった。

 職員の充足状況について聞いたところ、「不足」と答えたのは64%に上った。24年度より5ポイント下がったが、依然として高かった。不足している職種は介護職が63%、看護職が29%、介護助手が13%、理学・作業療法士が9%だった。

 人員確保が難しい原因(複数回答)は、他産業より低い賃金水準(78%)がトップ。24年度調査から12ポイントも上昇していた。次いで地域における労働人口の減少(63%)▽近隣施設との競合(55%)▽不規則な勤務形態(54%)――などと続いた。

 対応策については、求人活動を実施(97%)▽業務内容の見直し(60%)▽時間外労働を増やす(53%)▽労働時間を調整(41%)▽派遣職員を採用(41%)――などが挙がった。

 外国人材を雇用していたのは65%。4年前より20ポイント上がるなど割合は年々増え続けている。

 逆に、外国人材を雇用していない理由(複数回答)については、居住場所や資格取得など費用負担が大きい(54%)▽教育・研修の体制が確保できない(48%)▽何とか人員を確保できている(44%)▽意思疎通や記録等の日本語能力に不安(41%)――の順に多かった。

 介護テクノロジーについては、業務記録や報酬請求などの介護ソフトを95%が導入しており、ほぼ標準装備となっていた。タブレット端末やスマートフォンは76%、夜間の負担軽減につながる見守り機器は71%だった。

 介護ロボットについては移乗介助ロボが25%と最多で、コミュニケーションロボが19%、入浴支援ロボが14%だった。

 調査結果についてWAMは「特養における人材不足は依然として厳しい」と指摘。要因として他産業より低い賃金水準を挙げる施設が最も多いことからも、職員の確保に向けては処遇改善が重要だとしている。

0 Comments
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る