公定価格の適性改定を 義肢装具議連が厚労・文科大臣に要望
2026年05月19日 福祉新聞編集部
自民党の「義肢装具の未来を共に推進する議員連盟」が11日、参院議員会館で開かれ、一般社団法人日本義肢協会など関係団体が補装具(義肢、装具、電動車いすなど)の公定価格に原材料費や人件費を適正に反映させること、賃上げを含めた義肢装具士の確保策や養成体制を強化することを要望した。
議連は現場が抱える課題を共有し、関係団体の要望の実現に尽力するよう、厚生労働、文部科学両大臣宛てに要望書を手渡した。同日、議連の会長に就任した橋本岳衆院議員は「意見を聞きながら今後も強力に進めていきたい」と述べた。
補装具の原材料価格はコロナ禍で上昇し、特に主原材料のアルミニウム合金は約200%も急騰した。しかし、補装具は公定価格のため、補装具事業者は価格に転嫁できず、経営難に陥る事業者も少なくない。義肢装具士を含めた従事者の賃上げも難しく、人材が流出。人手不足で補装具の供給が滞ってしまう恐れもある。
厚労省の最新調査では補装具事業者の営業利益率は2・7%。全産業の5%と比べて低く、26%の事業者が赤字。義肢装具士の月給は38万2700円で全産業より約7万円低い。直近3年間の賃上げ率は5・7%で最低賃金の9・8%を下回っている。
義肢装具士養成校は全国に8校しかなく、定員割れも起きている。国家試験受験料は5万9800円で医師の1万5300円と比べても突出して高い。
関係団体はこうした課題を挙げながら「経営努力も続けていくが、もはや限界だ」と解決を求めている。

