市販薬と似たOTC類似薬は患者負担増へ 健康保険法改正案を閣議決定

2026年0324 福祉新聞編集部

 政府は13日、医療保険制度改革に向けた健康保険法などの改正案を閣議決定した。市販薬と成分や効能が似た「OTC類似薬」を処方された患者に対し、薬剤費の25%の追加負担を求める制度を新設する。

 新制度は「一部保険外療養」と呼ばれるもので、2027年3月の開始を目指す。鼻炎、胃痛、便秘、解熱・痛み止めなどの薬剤約1100品目を想定する。こどもや難病患者、低所得者らには配慮措置を検討する。

 また、後期高齢者の保険料算定や窓口負担割合に、株式配当といった金融所得を反映させる仕組みも強化する。公布後5年以内の施行を目指す。いずれも現役世代の保険料軽減が狙い。

 医療費の自己負担を抑える「高額療養費制度」をめぐっては、負担額を少なくとも2年ごとに検証する規定を検討したが、負担引き上げが定例化する印象を与えかねないとして法制化を見送った。

 一方、患者負担を見直す際に長期治療患者の家計への影響を考慮することを法案に明記した。このほか、妊娠・出産にかかる費用の見える化を進め、出産の標準的な費用に自己負担が掛からないようにする。

 国民健康保険については、子育て世帯の保険料軽減の対象年齢を広げる。現在は未就学児が対象だが、改正によって高校生年代までとする。現役世代の負担を減らす考えだ。

 上野賢一郎厚生労働大臣は同日の会見で「公的医療保険制度を維持し、次世代に引き継いでいくには、不断の改革努力が必要だ。限られた財源および医療資源を効率的に活用することを目的として法律案を提出した」と述べた。

0 Comments
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る