家事支援サービスの国家資格を創設 政府「来秋に初試験」
2026年04月25日 福祉新聞編集部
政府は22日に日本成長戦略会議(議長=高市早苗首相)を開き、家事支援サービスに従事する人の国家資格をつくる方針を固めた。職業能力開発促進法の「技能検定」の職種に位置付ける。2027年秋に第1回試験を行う段取りを描く。家事支援サービスの質を担保し、安心して利用できるようにする。家族の介護を理由に離職する人を減らし、経済成長を支える考えだ。
介護保険制度の範囲外のサービスを担うと想定するが、その内容に介護を含む。国家資格者が提供するサービスを利用する人には税制で優遇することを検討する。将来、介護保険外の市場が拡大する可能性もある。
離職防ぎ生産性向上
政府によると、出産・育児による離職者は年間約15万人、家族の介護・看護による離職は年間11万人。これらを踏まえ、ベビーシッターの利用も促す。働く人の家事・育児の負担を減らすことで労働力を確保する。
労働者の学び直しや転職しやすい環境づくり、障害者雇用の促進といった労働市場改革により、5年後の労働生産性を15%アップする目標も掲げた。
技能検定には現在133の職種がある。建設、金属加工といった分野が多い。新しい職種を位置付けるのに法改正は不要で、厚生労働省令の改正で済む。
新たな職種が生まれる場合、試験は民間団体が行う。技能検定の合格者は名称独占の国家資格「技能士」を名乗ることができる。
家政士を技能検定へ
民間の能力評価の枠組みを厚労大臣が認定する「団体等検定」の一つに家政士検定試験(実施=日本看護家政紹介事業協会)がある。政府はこれをベースに家事支援サービスの技能検定をつくることを視野に入れる。
同協会によると、紹介所を経て個人宅に雇われる家政婦(夫)は現在、約1万人。家政士は現在、約1100人いる。また、経済産業省によると家事代行会社は全国に約190社あり、市場規模は約800億円。
家事支援サービスは、利用料が高いことや、サービスの質に不安があるといった理由から利用が広がっていないと政府はみている。

