厚労省が介護の経営実態調査案を説明 訪問介護の正確な把握求める声

2026年0222 福祉新聞編集部

 厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=田辺国昭東京大大学院教授)が16日に開かれ、同省は2026年度の介護事業経営実態調査案について説明した。委員からは、特に訪問介護の経営実態を正確に反映するよう求める意見が出た。 

 調査はすべての介護保険サービスの経営状況を把握するもので、26年度は5月に調査し、10月に公表を予定している。27年度の介護報酬改定につながる重要な調査だが、前回の23年度調査では有効回答率が48%と半数以下だった。

 厚労省は、訪問介護の調査については、有効回答率が全体平均を下回ったことなどから抽出率をこれまでの10分の1から8分の1へと引き上げると説明。訪問の移動手段や時間だけでなく、26年度からサービス付き高齢者向け住宅などに住む人への、訪問回数をより正確に把握できるよう見直す方針も示した。

 これに対し、全国老人福祉施設協議会の小泉立志副会長は、訪問先の区分は現場の声が反映されたと評価。「広大な地域と同じ建物内の移動コストを無視した議論は地域のインフラを壊しかねない。実態の精緻な把握こそが公平な評価の出発点だ」と語った。

 全国市長会の長内繁樹大阪府豊中市長は「訪問サービスとしてひとくくりに収支差率を公表すれば、前回のように収益性の低い小規模事業者の実態が結果に反映されないのでは」と指摘。事業者を規模別に調査するなど、より正確に実態を反映する工夫をするよう求めた。

 全国知事会からの参考人は「正確な実態把握のため、事業規模を問わず多くの事業者に回答してもらう必要がある」と話し、関係団体に調査の参加を一層呼び掛けるよう訴えた。全国町村会の中島栄茨城県美浦村長も「中山間の小規模事業所の有効回答率を向上させる必要がある」と語った。

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