「親なきあと不安」86% 日本財団が障害者家族を調査
2026年02月18日 福祉新聞編集部
日本財団(尾形武寿会長)は10日、障害者の「親なきあと」全国調査の結果を発表した。親なきあとに不安を感じている家族は86%に上り、特に重度知的障害者の家族では93%と高かった。親なきあとに頼りにするのは「兄弟姉妹」との回答が31%で最も多く、不安や課題が兄弟姉妹に引き継がれる可能性があることも明らかになった。
調査は2025年10月にインターネット上で行い、障害のある18歳以上のこども、兄弟姉妹がいる2500家族の回答を集計した。回答者の年齢は50代が34%、60代が30%、70代以上が13%。同居している割合は、こども62%、兄弟姉妹38%。
具体的に不安に感じることは「生活費や医療費など経済的なこと」「体調急変時や災害時など緊急時の対応」「気軽に相談できる相手がいなくなること」が上位だった。
親なきあとの準備をしているのは57%。「預貯金、生命保険、信託などの資金面」「障害年金や手当の確認・手続き」「相談支援専門員など支援者との相談」の順に多かった。一方、43%は何も準備していないと答えた。準備を妨げるものは「将来の生活にいくら必要か見当がつかない」「どのような制度や選択肢があるか分からない」が多かった。
相談できる相手がいるのは60%。相手は「市区町村の障害福祉課の窓口」「相談支援専門員(ケアマネジャー)」「福祉サービス事業所の職員」「兄弟姉妹やほかの親族」などだった。
調査に関わり、親なきあと相談室(東京都世田谷区)を約10年続けている渡部伸氏は「親なきあとの課題はお金のことや福祉のことなどが複合的に絡み合っている。あそこにいけば相談できるという存在があることが大切」としている。

