児童養護施設と企業をマッチング 支援のミスマッチ解消目指す(東京青年会議所)

2024年0624 福祉新聞編集部
マッチング支援への期待を述べる麻生施設長(左)

企業が児童養護施設に支援したいことと、施設側の受けたい支援の間に生じるミスマッチの解消に向け、東京青年会議所は施設のニーズと企業が支援できることを把握して的確なマッチングにつなげる取り組みを始める。

企業から児童養護施設に対し、物品寄贈の申し出があっても、量が多かったり、本当は望んでいないものがあったりしても、それを直接企業に伝えることは心理的ハードルが高い。また、物品に限らず、職場体験などこどもたちが社会でさまざまな経験を積むことへの支援を求める施設も少なくない。

12日に都内で開かれた東京青年会議所6月例会でミスマッチ解消を図る取り組みに乗り出すことが発表された。スポーツの対戦相手、退所後の住まいの紹介、ビジネスマナー講習など施設側のニーズと、それに合った支援を提供する企業とのマッチングを支援していく。

この日、産官学民、児童養護施設の施設長によるパネルディスカッションがあり、東京都杉並区の杉並学園(社会福祉法人光明会)の麻生信也施設長は「児童養護にスポットを当てた取り組みは非常にうれしい。施設の中の支援だけでは、こどもたちは社会に羽ばたけない。施設への理解が広がるきっかけにもなれば」と期待を寄せた。