介護事業所の管理者、テレワーク可能に 厚労省「常駐規制」見直し

2023年0920 福祉新聞編集部

 厚生労働省は9月5日、介護事業所・施設管理者のテレワークに関する考え方を示した。事業所・施設の管理やサービス提供に影響がない範囲でテレワークは可能だとし、テレワークの日数や時間は事業所・施設で個別に判断する。あくまで管理者の職務のみで、管理職以外に兼務している他職種については当てはまらない。

 

 現行基準では「原則、事業所・施設ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を配置しなければならない」とされているが、昨年6月、政府のデジタル臨時行政調査会がデジタル化を阻害している「アナログ規制」の一括見直しプランをまとめ、その後、プランを踏まえた工程表で介護事業所・施設管理者の「常駐規制」について今年9月までに必要な対応を図るとしていた。 

不正防止策も

 テレワークの実施にあたっては、管理者が事業所・施設に不在でも基準上の責務を管理者が果たせる体制を整え、職員に過度な負担とならないようにする。利用者、職員と管理者の間の連絡体制も確保し、緊急時についてあらかじめ対応策を定めておく。また、テレワークで利用者、家族の情報を扱う場合は個人情報保護関係法令などを踏まえ、情報漏えいや不正アクセスの防止策を講じる。

 

 厚労省はテレワークにかかる労務管理などに関して事業者からの相談に無料で応じる「テレワーク相談センター」を活用することも案内している。

 

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