福祉法人が独自の災害支援チーム 全国の被災地に派遣(青森)

2023年0608 福祉新聞編集部
登録証を受け取ったメンバーら=楽晴会提供

青森県と東京都内で介護事業など30事業以上を展開する社会福祉法人楽晴会(同県三沢市、齊藤淳理事長)は5月12日、法人自前の災害福祉支援チームを立ち上げた。全国の被災地にチームを派遣して避難所や福祉施設の活動をサポートする。県の災害福祉支援チーム(DCAT)と歩調を合わせつつ、県DCATで動きがない場合は独自で派遣することも想定する。

 

楽晴会は2004年の中越地震を皮切りに、11年の東日本大震災や18年の西日本豪雨の被災地に職員を派遣してきた。県DCATに職員12人が登録済みだが、法人独自の支援もにらみ、チームを立ち上げることにした。

 

チームは災害救助法の適用、適用を受ける可能性のある全国の被災地に駆け付ける。県DCATから派遣要請がある場合は独自の派遣を控え、全面協力する。独自で派遣する場合は理事長の判断で決定し、宿泊費などの経費は法人が全額負担する。

 

チームのメンバーは勤続10年以上の現場経験豊富な介護職員や看護師、生活相談員らが対象で、県DCATの養成研修を修了することを原則としている。この日、三沢市総合社会福祉センターで開かれたキックオフ式典で職員16人が任命され、齊藤理事長が登録証を交付した。今後はメンバーの増員を図り、東京でもチーム発足を目指す。

 

事務局を担う法人災害対策室の種市博幸さんは「法人の防災力を高め、被災地支援だけでなく、地域全体で減災につながる取り組みにも力を入れたい」と意気込む。

 

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