沖縄・渡名喜島唯一の保育所始動 人材難で5年間開所できず

2026年09月29日 福祉新聞編集部
島唯一の保育所が開所。こども1人が通う=渡名喜村提供

 人口300人弱の沖縄県渡名喜島で保育所が今夏開所した。保育士を募集しても応募がなく人材確保が難航し、「ハコだけがある状態」が5年間続いていた。今年度保育士ら3人を採用できたことで、島唯一の保育所が動き出した。

 渡名喜村ではこどもが1~2人生まれる年もあるという。村立幼稚園があり、3~5歳児を受け入れるが、保育所はなく0~2歳児の預け先がない状況が続いており、村はかねて受け皿の確保を模索してきた。

 老朽化した老人福祉センターを建て替えて整備した、同村社会福祉協議会による通所介護や、民俗資料館が入る「多目的拠点施設」の一室(90平方メートル)に小規模保育所を設けた。

 ハコができても保育士ら必要な職員を配置しないと、こどもを受け入れることはできない。2021年度から、ハローワークや村ホームページで求人を出すなどして保育士募集をスタート。しかし、24年度に至るまで応募が1件もなく開所できない状況が続いていた。

 25年度からは、沖縄県保育士・保育所総合支援センターの合同就職説明会に参加したり、内閣府の離島活性化事業を活用して保育士の移住に係る引っ越し費用を補助したりするなど採用に力を入れた。こうした中、人手不足で保育所が開所できないとの地元メディアの報道から、村外出身の保育士1人から応募があった。今年度、村立幼稚園に通うこどもがいないため、退職予定だった保育士1人、保育補助1人を会計年度任用職員として採用し、小規模保育所の開所にこぎつけた。

 8月31日に開所式があり、現在1歳児1人が通う。定員は19人だが、現状の職員配置では5人が上限だという。村の担当者は「子育て世帯が島に移住したくても、安心してこどもを生み育てる環境がなければ躊躇してしまう」と指摘し、これまでなかった保育所の開設を契機に移住促進に期待を寄せている。 

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