認知症治療薬の地域間格差解消を 家族の会が厚労省に要望
2026年08月25日 福祉新聞編集部
認知症の人と家族の会(川井元晴、和田誠代表理事)は7月28日、アルツハイマー病治療薬の地域間格差をなくし、通院負担を減らして適切な時期に治療を受けられる体制を整備するよう厚生労働省に要望書を提出した。
現在、同治療薬は「レカネマブ」(エーザイ社、バイオジェン社)と「ドナネマブ」(イーライリリー社)の2種類ある。脳にたまる異常なたんぱく質「アミロイドβ」を除去し、認知症の進行を抑える。対象は軽度の認知症と前段階である軽度認知障害(MCI)の人で、点滴投与のため定期的な通院が必要になる。
厚労省の「最適使用推進ガイドラン」で医療機関と医師に要件を定めているが、要件を満たす医療機関が限られているため、同会によると遠方の医療機関への通院が難しく、治療を断念せざるを得ない人がいる。治療開始時期は限られているが、医療機関に治療希望者が集中し、待機している間に症状が進行し、治療を受けられなくなるケースもある。
同会はこうした状況を「本人や家族にとって取り返しのつかない不利益」とし、希望者が住み慣れた地域で時期を逸することなく、治療を受けられる体制を整備するよう要望。安全に治療を受けられる体制を担保した上で、ガイドランの要件を見直すことも求めている。

