「新たな一歩へ」 日本介助犬協会が30年周年記念式典
2025年03月23日 福祉新聞編集部
身体障害者補助犬法に基づく介助犬の訓練施設を持つ社会福祉法人日本介助犬協会(高柳友子理事長、横浜市)は14日、都内で30周年記念式典を開いた。テーマは「想いを力に、新たな一歩へ」。法人の会長を務める橋本久美子さん(橋本龍太郎元首相夫人)、2月に副会長に就いた安倍昭恵さん(安倍晋三元首相の夫人)がそれぞれあいさつした。
30周年を記念し、介助犬使用者の山内稔さん(愛知県・52)は、自身が描いた絵を法人に寄贈。交通事故で体が不自由になり、家に閉じこもる日々を経て2012年に介助犬を得たこと、途絶えていた絵画を再開したことを振り返り「介助犬が社会とのつながりをつくってくれた」と謝辞を述べた。
落とした物を拾うなど、手や足に障害がある人の生活を手助けする介助犬は24年9月末時点で全国に60頭。同12月末現在で訓練団体は同協会を含めて23団体ある。02年5月に成立した身体障害者補助犬法により訓練や認定の仕組みがつくられた。
同協会は1995年7月に発足したボランティア団体(東京都八王子市)を前身とし、2004年4月に社会福祉法人格を取得。09年5月には愛知県長久手市に訓練センター「シンシアの丘」を開いた。30年間で介助犬と使用者のペアを75組輩出した。