移動式こどもの遊び場で能登を支援 「この1年で笑顔が増えた」
2025年03月08日 福祉新聞編集部
一般社団法人SSK (須藤昌俊会長)は能登半島で、改造した軽トラックに遊具を積んで移動し、定期的に遊びの場づくりを行っている。
SSKは2013年、東京都墨田区が主催するこども会のリーダー養成研修の卒業生が中心となって設立。これまでも遊び場づくりなどをしてきた。
能登半島地震後の24年2月、「これまでの取り組みを生かせないか」と現地入りした。スタッフ1人が移住し、移動式あそび場全国ネットワークの一員としても支援している。
現在、石川県七尾市のコミュニティーセンターやフリースクール、珠洲市の小学校で週1回ずつ活動。不定期で保育所やイベントにも出向いている。
提供する遊びは、軽トラの荷台を使った滑り台、巨大ジェンガ、ベーゴマなど17種類に上る。支援した回数は今年2月末までに約200回。7000人以上のこどもが訪れたという。
現地で活動する佐藤広崇さんは「この1年でこどもたちの笑顔が増え、保護者からはこどもの自己肯定感が高まったと言われたこともある」と語る。
活動の財源は、被災したこどもの居場所づくりに使えるこども家庭庁の補助金500万円を活用。またクラウドファンディングで260万円を集めた。
被災から1年がたち、現地のニーズも変わりつつある。須藤会長は「特に珠洲市の地域は高齢化も進み、地域資源が少なすぎるのが課題。現地の団体とも情報共有しながら、活動を引き継ぐことができれば」と話している。