シチズン賞、認知症当事者団体が受賞 感動と希望与える活動評価

2025年0214 福祉新聞編集部
受賞者には副賞として賞金100万円と時計も贈られた(左端が藤田代表理事)

日本認知症本人ワーキンググループ(藤田和子代表理事、JDWG)が、市民に感動を与え、魅力ある社会づくりに貢献した市民・団体を表彰する「2024年シチズン・オブ・ザ・イヤー」(シチズン時計主催)を受賞した。当事者自ら行動し、「認知症は恥ずかしくない」というメッセージが、不安を感じている当事者、家族に希望を与えていると評価された。

JDWGは2014年に設立され、認知症になっても希望と尊厳をもって暮らせる社会を目指し、自らの言葉で思いを社会に発信している。前向きに生きる姿を示すことで、認知症に対する社会の意識も変わり始めている。本人の思いをまとめた「認知症とともに生きる希望宣言」は昨年1月施行の認知症基本法にも反映された。

藤田代表理事は1月30日に都内で開かれた表彰式で「認知症になってからも心豊かに自分の人生を生きる人が増え、より良い社会を共につくっていこうという人の輪が広がるよう、これからもチャレンジしていきたい」と述べた。

このほか、自身の経験を生かして不登校に悩む親子の相談に応じる小沢ちえさん、ほのさん親子、ベトナムで小児がんのこどもを医療と社会福祉の両面で支援する渡辺和代さんも選ばれた。