医療費の自己負担、上限引き上げ検討(厚労省)

2024年1203 福祉新聞編集部

厚生労働省は11月21日、医療機関で患者が支払う自己負担の上限額を引き上げる考えを社会保障審議会医療保険部会(座長=田辺国昭東京大教授)に示した。具体的な引き上げ幅は示さなかったが、年内に方向性を固める。2025年度中の引き上げを目指す。

見直すのは「高額療養費制度」と呼ばれるもの。入院などで患者の自己負担額が高くなった場合、年収に応じた上限額を超えた分を医療保険制度で払い戻す仕組みだ。

上限の引き上げで、現役世代の保険料負担の軽減につなげたい考えだ。厚労省は約10年前と比べて賃金などが上昇していることを理由に、負担能力に応じた上限額引き上げと所得区分の細分化を提案した。