マイナ保険証12月2日から リーフレットで利用周知(厚労省)

2024年1124 福祉新聞編集部

12月2日から現行の健康保険証の新規発行はなくなり、マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」を基本とする仕組みになる。厚生労働省は高齢者、障害者らの支援者、家族向けに、マイナ保険証の利用について分かりやすくまとめた説明資料、リーフレットを作成した。マイナ保険証の作成を促し、安心して医療を受けられることを周知している。

マイナ保険証のメリットは、本人の過去の診療や薬のデータに基づいて適切な医療を受けられ、福祉施設では健康保険証の更新にかかる管理の負担を軽減できる。カード自体に個人の大事な情報はないため悪用は困難。暗証番号を設定しなくてよい顔認証マイナンバーカードもある。

また、マイナ保険証を持っていない人には現行の健康保険証の有効期限が切れる前に「資格確認書」が申請しなくても無料で届けられ、これまで通り医療を受けられる。

厚労省によると9月末時点でマイナンバーカードの健康保険証利用登録は7627万件で、利用率は13・87%となっている。

資格証明書で対応

介護施設の対応を聞くと、利用者や家族にマイナ保険証の作成を積極的に薦めてはおらず、当面は資格確認書を利用する施設が多いようだ。田中美佐特別養護老人ホーム博水の郷施設長(社会福祉法人大三島育徳会)は「利用者のマイナ保険証を作成したり、保管したりするのは現場の負担になる。緊急時の対応にも不安がある」としている。