精神障害者の雇用モデル、民間企業が展開〈農福連携ビジネス〉
2024年09月27日 福祉新聞編集部障害者の就職サイトなどを運営するゼネラルパートナーズ(東京都)は、精神障害者を雇用してシイタケを栽培する農福連携ビジネスモデルを体系化し、企業向けに展開する。同社の就労継続支援A型事業所「アスタネ」(さいたま市)のシイタケ栽培のノウハウ、障害者が自律して働ける仕組みなどを提供し、企業の障害者雇用問題の解決を図る。同様の事業に「農園型障害者雇用」があるが、同モデルは障害者がやりがいを持って働き、活躍する社会づくりを目的とする。
アスタネでは31人の精神障害者が適性にあった業務を主体的に担い、共通の目標を持って働いている。シイタケの生産から販売までデータで徹底管理。約40店舗と取り引きがあり、年間売り上げは1億円に上る。こうした実績を基に同モデルを構築した。
具体的には企業の精神障害者採用を支援し、ビニールハウスを貸し出してシイタケ栽培の技術を提供。精神障害者との関わり方、個別支援計画の作成などに関して社員研修を行い、事業開始後もサポートする。栽培されたシイタケは同社が買い取るため一定の売り上げ確保が見込める。仮に精神障害者3人が事業を始めると企業の初期費用は約600万円になる。
本格的な事業展開は来春になるが、すでに数社と話が進んでいるという。