空き家活用で社会貢献 ボランティアが弁当宅配(福岡市社協)
2024年09月12日 福祉新聞編集部福岡市社会福祉協議会は、市内の空き家を福祉目的に転用する社会貢献型空き家バンク事業で、ボランティアによる宅配弁当販売を2日から開始した。高齢者の居場所としても活用する方針。
空き家バンクは、空き家所有者と地域活動や福祉事業などの活用希望団体を市社協がマッチングし、新たな福祉拠点として再生させる。今回は一般住宅の所有者とボランティアをつなぎ、市社協が店舗オープンに向けて支援した。
所在地は福岡市東区香住ケ丘。物件の所有者である故人の遺志を尊重し、その親族が同校区のボランティアに安価で貸し出すことで事業が実現した。
坂が多い地域で、自力で買い物に行くことが難しい高齢者向けに「買い物支援バス」が運行されている。年々高齢化が進み、バスに乗れない高齢者も増えていることから、ボランティアが立ち上がり宅配弁当販売をすることになった。販売は毎週月、木曜日。配達料込みで1個500円。
このほか、高齢者向けのふれあいサロンを週に1度開く。弁当の売り上げは、食材費や活動経費に充てる。一部の野菜は、青果市場の規格外野菜を無償で提供してもらう。
現在、ボランティアは計6人で、いずれも70歳代。「5年は頑張りたい」と意気込んでいるという。