福祉現場の若手日本一 社会福祉ヒーローズ 最優秀賞に丹羽信誠さん(大分)
2024年03月07日 福祉新聞編集部福祉現場の第一線で活躍する若手を表彰する「社会福祉ヒーローズ賞」の全国大会が2月27日、東京都目黒区の恵比寿ガーデンルームで開かれた。6人が仕事や福祉への熱い思いをプレゼンテーションし、企業と協働して障害者雇用を拡大している丹羽信誠さん(社会福祉法人暁雲福祉会、大分県)が最優秀賞に選ばれた。
また、今年度新たに学生対象の「社会福祉学生ヒーローズ賞」が創設され、話し相手や草取りなど介護保険ではできない困り事を支援する長野県上田千曲高の「レンタル高校生プロジェクト」など5団体を表彰した。
主催は全国社会福祉法人経営者協議会。挑戦する若手をアピールすることで福祉の仕事の魅力を発信しようと開催。今年度が6回目でヒーローズ賞としてこれまで34人が表彰されている。
丹羽さんは、出向先の特例子会社で知的障害者が働き続けられるよう支援していたが、職域拡大に伴って負荷がかかり過ぎて辞職者が出てしまった。そこで一人ひとりの作業を分解してスキルマップを作ったり、障害特性に応じた治工具を導入したりした。ある利用者には実習時に厳しく指導した。嫌われていると思っていたが、後に「教えてくれてありがとう」と言われ、思いが伝わっていたことに涙が出た。「障害者も同じ労働者。『できるかもしれない』を『できる』にしたい」と今後も挑戦していく決意を語った。
このほか▽角谷由子さん・奉優会(東京都)▽竹谷真衣さん・聖愛学舎(同)▽溝田ラビさん・弘陵福祉会(神戸市)▽高橋美季さん・立川市社会福祉協議会(東京都)▽吉田貴宏さん・フラワー園(名古屋市)――がプレゼンした。ゲストで参加したタレントの井上咲楽さんは「社会福祉は横も縦も広くて深いことを知ることができた」と感想を話した。