新卒学生の採用増 FACE to FUKUSHIが福祉人材戦略フォーラム開催

2023年1002 福祉新聞編集部
フォーラムには150人以上が参加した

一般社団法人「FACEtoFUKUSHI」(F2F)が主催する福祉人材戦略フォーラムが9月9日、都内で開かれた。新卒採用で実績を上げる福祉施設の担当者が登壇し、人材採用の戦略について明かした。

 

大学生へのアプローチをテーマにしたプログラムには、社会福祉法人みささぎ会(大阪府藤井寺市)の山下幸宏さんや、社会福祉法人みねやま福祉会(京都府京丹後市)の櫛田彩子さんと徳本知穂さんらが登壇した。

 

みささぎ会は、特別養護老人ホームや保育所などを運営し、職員は380人に上る。2020~23年度に新卒で採用したのは32人。このうち3分の2が福祉実習を通じた採用だった。山下さんは「職員と実習生と担当者のずれをなくすことが重要。熱が必要だ」と強調。実習生に対するコメントに力を入れていることを説明した。

 

一方、みねやま福祉会は児童養護施設や乳児院、特別養護老人ホームなどを運営し、職員は598人いる。15年度から新卒採用の強化を決断。担当部署も設置した結果、22年度の新卒採用は22人に上った。カギはインターンシップだという。現在月2回のペースでオンラインも含めた採用イベントを独自に実施。内定者の9割がイベント参加者だ。また地元出身者以外が6割を占める。

 

櫛田さんはアプローチの流れなどを説明し「現場の現状と福祉の可能性を体感してもらうことが大切」と強調。徳本さんは「福祉の本質を伝えることで裾野を広げたい」と語った。

 

フォーラムの最後に大原裕介・F2F共同代表は「今後も会場にいる皆さんと議論しながら、よりよい魅力発信の仕方を見つけたい」と語った。