成年後見制度の改正を答申 法制審「柔軟な制度に改める」
2026年02月21日 福祉新聞編集部
認知症の人や知的障害者らの財産管理などを支える成年後見制度について、法務省の法制審議会は12日、民法改正の要綱案を原案通り承認、答申した。
本人の判断能力に応じて権限に差を設けた3類型のうち、「後見」と「保佐」を廃止し、「補助」に一本化する。認知症の人らが特定の事項について代理してもらえるようにする。
必要がなくなればやめられるようにするなど、柔軟な仕組みに改める。答申を踏まえ、法務省は特別国会に民法改正案を提出する。
現行制度は包括的な代理権や取消権を後見人などに付与するもので、利用者は事実上、終身利用となる。必ずしも利用者の利益にならない面があると批判されてきた。
要綱は補助人を交代しやすくするため、解任事由を追加した。補助人が利用者の意向を把握して職務にあたることも明確にした。
日本弁護士連合会(渕上玲子会長)は12日、要綱について「当連合会が求めてきたものであり、高く評価できる」とする会長声明を発表。今後は、現行の後見人を転用している各法制度の見直しが不可欠だとした。
その例として、精神保健福祉法の医療保護入院に関する同意権者を挙げた。また、新しい権利擁護支援策を制度化する社会福祉法との一体改革にも期待を寄せた。
日本司法書士会連合会(小澤吉徳会長)も同日、「国連障害者権利委員会が総括所見で指摘した改善の方向に沿うもの」と評価する会長声明を発表した。

