買う側の罰則を検討へ 売春防止法改正も視野〈法務省〉

2026年0220 福祉新聞編集部

 法務省は10日、成人間の売買春の規制の在り方を議論する有識者検討会を設置すると発表した。現行の売春防止法に売る側の勧誘行為に処罰規定があるのに対し、「買う側」にはないことがかねて問題視されていた。法曹三者や刑事法学者らを召集し、3月末までに初会合を開く。

 売春防止法の改正も視野に入れる。繁華街の路上で売春目的の客待ちが社会問題化していることを踏まえた。高市早苗首相が25年11月11日の衆議院予算委員会で、この問題の規制の在り方を検討するよう平口洋法務大臣に指示していた。

 1956年制定の売春防止法は、売春を「対価を受け取り不特定の相手と性交すること」と定義し、助長する行為などを処罰するとしている。あっせん行為のほか、公衆の面前での勧誘や客待ちには罰則がある。

 世の中の風紀を乱すとしてこうした行為を罰する半面、売春行為そのものへの罰則はない。売春する人を社会的弱者として保護する考えがあることや、売春の事実を立証することが難しいことがその理由とされる。それと同じ理由で買う側にも罰則がない。買った相手が未成年の場合は児童買春・児童ポルノ禁止法で処罰される。検討会では「買う側」への処罰の要否や、法定刑の引き上げなどが協議される見通しだ。

 売春するおそれのある女性を保護して更生させる同法の規定は、22年5月制定の「困難な問題を抱える女性支援法」に移った。その議論の過程でも買う側に罰則を科すことが取り沙汰された。

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