税制改正大綱を閣議決定 食品消費税率1%に
2026年09月19日 福祉新聞編集部
政府は15日、食料品の消費税減税と所得に連動した給付に関する税制改正大綱を閣議決定した。2027年4月から2年間食料品の消費税率を現行の8%から1%に引き下げ、残る1%相当分で中低所得の勤労者を対象とした給付を先行実施する。29年4月から給付制度を本格導入する。給付は毎年秋に行い、税率が8%に戻る29年度は4月と秋の2回実施する。
秋の臨時国会に関連法案を提出する。減税が実現すれば、1989年の消費税導入以来初めてとなる。
新しい給付は「就業者負担軽減支援金」と呼ぶ。中低所得の現役勤労者が対象で、個人単位で支給する。対象者数や費用総額は未定。給付に充てる財源は年末の予算編成過程で決める。消費税減収分を何で埋めるかも定まっていない。
消費税は社会保障の財源に充てており、税率の引き下げによる影響が懸念される。2029年度に税率を8%に戻せるか危ぶむ声もあるが、高市早苗首相は「私の責任で必ず戻す」と明言している。
給付に充てる財源は国が3分の2以上を負担し、残りを都道府県と市町村で折半する。地方負担分は地方交付税などで補てんする。交付税を受け取らない市区町村にも当分の間、「特別交付金」を配分する。
給付の対象者数や給付総額が不明のまま負担割合が先行して議論されることに全国知事会など地方側は難色を示したが、最終的には政府案を容認した。
一方、事務負担への懸念は消えていない。全国市長会は15日、閣議決定を踏まえた声明を発表。新しい給付について「都市自治体に相当大きな事務負担が生じることが想定される。国自らが直接執行できる体制を構築するよう求める」とした。
全国町村会も同日、「新たな事務負担が生じることに加え、その対応が長期化・恒久化することを強く危惧している」とする声明を発表した。政府は地方側と協議を続ける。

